探究型教育

STEAM教育

科学リテラシーと汎用思考力を活性化

2021~2022年度  新たな取り組みがスタートしました

  • 中学「情報プログラミング」学校独自科目設置

  • 中学「Global Innovation Lab」設置

  • 高校「Global Innovation Class」開設

  • 高校 情報科目改訂/総合探究改訂

  • 1人1台デバイス(中学iPad指定)

情報プログラミングにおける5つの課題

コロナ禍におけるオンライン授業の経験から、一定レベルのICTスキル教育が必要と判断したことから「情報プログラミング」の科目設置と2021年度入学者からは全員が個人のiPadを保持するBYADの運用を始めました。
この先10年後、20年後の未来を創造するために現状を知り、テクノロジーが活用された未来に対し、テクノロジーの傍観者ではなく、主役になる人財の育成を目指します。

中学1年生における情報プログラミング授業

スキル中心の授業になりがちな「情報科」ですが、タブレットやパソコンの操作に慣れていたり、その分野に興味のある生徒ばかりが主体の授業参加とならないよう、全ての生徒が自分ゴト化して授業に臨めるような仕組み、働きかけ、マインドセットを重要とし、ICEモデルを中心とした問いづくりをしています。

問いの設計例

  • 情報って何?

  • 人にわかりやすく伝えるとは?

  • 伝わるCMとは?

  • プログラミンって何に役立つの?

  • 3Dプリンターによるものづくりの未来はどうなる?

上記のような問いを授業の始めに生徒と一緒に考えるマインドセットを行うことで、生徒のスキル習得やアウトプットの質の変化が見られます。「どうして学ぶのか」「何ができるようになるのか」「何がしたいのか」を考え、実践する段階まで引き上げることが情報プログラミングを学ぶ意義となります。授業設計する際は、生徒の作業時間を充分に設置しつつ、生徒間での目線合わせを挟み、生徒同士の相乗効果を生み出します。

2021年度の授業実施例

1学期:自分の「好き」をわかりやすく伝える自己紹介、わかりやすく伝える自分CM作成

2学期:プログラミングを用いたドローン飛行を設計

3学期:オリジナル学校ピクトを作成し3Dプリンターで出力

情報プログラミング授業からの発展

本科目授業で学んだ動画編集や3Dプリンターでの出力など、多様な表現方法を他教科でも実践し、総合的なSTEAM教育を展開しています。さらには、外部コンテストへの応募、ドローンの資格取得、Fablabでの様々な課外活動、学校行事との相乗効果が見られました。このように情報プログラミング授業を軸に様々な可能性が広がるように今後も工夫してまいります。

情報×聖書

Christmasオーナメントを自分たちで設計し、校内にある3Dプリンターで製作。併設の聖学院幼稚園、聖学院小学校や女子聖学院へ届けて各施設のChristmasツリーに飾り付けるプロジェクトを実施


情報×数学

空間図形の単元ではオリジナルのインテリアグッズや文房具をデザインするテーマが与えられ、3Dプリンターで自分の作品を製作。幾何の授業で学んだ正多面体の性質や幾何学模様を施した正十二面体のオブジェをデザインに反映させていた生徒も。PanasonicAkeruEでの発表も行いました。


情報×理科

「大地の変化」という単元で風化や浸食という現象、石の生まれ変わり、火山活動などによってどんな風に物質が循環し、どのように気候を調整しているのかをKeynoteやスケッチ、iMovieを使って動画を制作。作品を皆で共有してお互いの気づきを意見交換し合いました。

Global Innovation Labへの発展

土曜日の午後に行われているGlobal Innovation LabでもプログラミングやICT操作技術を活かした活動や取り組みが行われています。

聖学院のICT環境

■ 自分専用デバイスの活用と倫理観

聖学院では生徒一人1台の専用デバイスを準備していただき、登校時に持参する取り組みを行っています。専用デバイスの導入によって、より効果的な授業の実践やICTリテラシーの成熟が実現でき、学校内外での学びが充実しました。本校では、デバイスの使用状況の監視や使用制限をかける仕組みをしません。生徒の主体性や自立性を促し、学校・生徒・ご家庭が協力して、使い方やルールを考えながら活用していくことが、この取り組みの本来の姿であると考えています。私たちの生活は、より良い生き方、学び、価値あるものを求め、常にアップグレードが目指されていますが、重要なのは『倫理観』です。それは「真」であるか、「善」であるか、正しい目を育てることが教育の使命であると考えています。

■ 環境・設備

本館4階ファブラボ(Fablab)には、3Dプリンターやレーザーカッター、Macbook、3Dスキャナーが設置されており、授業の教具作成やものづくりに興味のある生徒の活動が行われています。
本館5階のフューチャーセンターは、約3教室分の広さがあり、壁面は大型スクリーンとして活用、8台のプロジェクターが完備されています。また、稼働しやすい机・いす・ホワイトボードが配置され、グループワーク作業に適しています。