タイ研修旅行-6日目・7日目-
メーコック財団を離れ、山岳地帯のアカ族の村へ行きました。
3人1組に分かれ、民家に泊めてもらいました。
この村の住居の多くは、高床式で作られています。送電線はなく、自家発電の電力がわずかにあるだけです。
いろり端の料理を味わう、昔ながらのアカ族の暮らしを体験することができました。
アカ族の他、ラフ族、ヤオ族、カレン族など少数民族には、それぞれ独自の文化があります。
私たちがステイしたフェンナングン村のお年寄りは、今でもアカ族の民族衣装を着て生活されています。
しかし、都市化の波はこの村にも訪れ、若者たちは村を離れてゆきました。文化の継承は、この村でも深刻な問題となっています。
副村長さんによれば、焼畑農業を禁じられ、現在の耕作地の土もやせてきたと言います。しかも、その耕作地はタイ政府のもの。
政府の方針によっては、土地を奪われてしまう可能性があるとのこと。
他の少数民族も同様の問題を抱えていることでしょう。
文化の継承は、近代化の課題であるとともに政治の問題でもあることが、ここに来るとよく分かります。
日本を立ってから1週間を過ぎて、タイ研修旅行はいよいよ終盤を迎えました。
移動中の車内では、自分のありようを見つめた発言も聞こえてくるようになりました。
すばらしいリーダーシップを発揮する生徒も現れています。
最終日には、この経験を内面化するワークを行ないます。
タイ研修旅行引率 伊藤豊(国語科)・伊藤隆之(美術科)