高校野球部 3回戦!
7月8日(月)の2回戦、都立つばさ総合高等学校戦では、見事な完封勝利を収めることができました。その勢いを、7月14日(日)の3回戦、強豪目黒学院との一戦にもつなげようと、勝利に酔うことなく調整練習を続けてきました。その結果、チームの一体感もいや増しに増し、技倆も集中力も短期間で研ぎ澄まされていきました。
こうして迎えた3回戦。エース大川は内角低めを果敢に攻めるストレート主体のピッチング。好打者揃いの目黒学院に単打は許すものの要所をしっかりと締め、0で抑え続けました。捕手齋藤のリードも冴え、技ありの三振をいくつか奪うことができたのも見事でした。両校とも無得点で迎えた5回裏に均衡が破られます。2塁打にパスボールが重なり目黒学院に1点を奪われてしまう。2回戦から続けてきた無失点は、こうして14イニング目に途絶えましたが、ここはよく1点で抑えきり、攻撃に期待を持たせてくれました。
1点を追う6回表、先頭打者大野が側頭部に死球を受け、試合は一時中断となりました。しかし、試合再開直後に小泉が絶妙なバントを決める。脚を生かして安打として、無死1、2塁。2番安蒜が送って1死2、3塁の好機を作って、3番大川、4番齋藤の好打順。ベンチもスタンドも一打逆転を信じてこの日最高の盛り上がりをみせました。しかし、この日の球運は目黒学院にあったようです。大川の打球は痛烈な地面スレスレのライナー。まちがいなく安打、それも右翼線を破る長打と誰もが思った瞬間、目黒学院の一塁手が好捕。相手校の選手ながら見事な攻撃的守備でした。このファインプレーに、目黒学院の宍戸投手も力を得たと思われます。4番の齋藤はその力に押されて三振。絶好の逆転機を逃してしまいました。
6回裏、ピンチを乗り越えた目黒学院の勢いと、チャンスを巧守で阻まれた聖学院の気落ちが如実に現れました。連打とまさかのエラーの連続で一挙7点も奪われてしまい、あっという間に勝負は決してしまいました。ワンプレーが大きく選手を動かす高校野球の恐さを間近に見たような気がしました。
夏の大会はこうして終わりました。高校3年生は多くの球友が去り、後輩の台頭に悩みながらも、常に声を出し、ここまで部を支えてきてくれました。ベンチは外からは見えませんが、選手と控え選手問わずお互いが気を配り、声を掛け合うシーンを見るにつけ、逞しさを感じました。この夏以降の己がそれぞれの道においても、さらに逞しさに磨きをかけ、有為な時を刻み続けていくことでしょう。
2回戦、3回戦と多くのOB諸兄、教職員の方々、吹奏楽部の諸君、女子聖学院の吹奏楽部の皆様の熱いご声援、見事な応援と演奏には部員一人一人力を与えられました。心より感謝申し上げます。また、チケット配布などのご配慮をしていただいた同窓会の諸先輩、選手のみならず応援の方々にも物心両面のお気遣いをしていただいた育聖会の御父母の方々のご尽力には、野球部が心强く支えられました。ありがとうございました。