【高校GIC】STEAMとは…浪漫(ロマン)の探究学習である~空間デザイン作品共有会とSTEAMキックオフ〜
『空間デザイン作品共有会』
高1グローバルイノベーションクラス(GIC)では、STEAMの授業で「光と色の三原色」「感覚ストレッチ」「光の対話型鑑賞」などを行い、1年を通して五感を使った空間デザインの作品制作を行います。4月11日(金)5・6限、その第1回目となる授業では、昨年度学んだ新高2のGIC生が自分たちの作品展示を行い、新高1に作品を見てもらい、紹介や説明、チームと取り組んだ制作ヒストリーなどを伝える共有会を行いました。
これから取り組む高1たちは、先輩たちが作ってきた作品を目の間にして、何を感じたのでしょうか。「すごい」「ワクワクする」「自分もやりたい」「不安」「戸惑い」など。きっと、様々な感情に揺さぶられたと思います。それらはすべて正解でもあるし、間違いでもあります。そのもやもやを客観的に捉えて、論理と感性を育成し、新たな価値を創造することが、STEAMで大切にしている取り組みです。
【生徒の感想】
<高1感想>
生徒①:今後一年間かけてあのような空間デザインを作っていくと思うと、あれほどのクオリティのものが作れるのかどうか不安になるとともに、それ以上のワクワク、どうやって作ろう、こういうのはどうだろうという考えが大量に浮かんできて、待ち遠しくもある。初めてのGICの特殊な授業、自分がGICという特殊で素晴らしい環境にいるのだということを再確認できた 。精一杯頑張っていきたい。
生徒②:所々にメッセージ性が隠されていて興味深かったです。普段では発見できない良さがありました。また、表面的には見過ごしてしまいそうな描写に、深い意味が込められているように感じました。何気ない言葉や場面の中に社会問題や時代背景がさりげなく滲み出ていて、読み進めるほどにその世界観に引き込まれていきました。
生徒③:意味のわからなかったものは先輩達の話を聞いて考えを理解することができた。もともと想像がついていたものも、もっと深くて別の視点からの考えやひらめきを聞くことができ、とても有意義だなと思った。最初にわからなかったことは今の自分の中、考え方の中にない思考、発想なんだろうなと感じた。身近なものから世界規模のテーマがあり一つ一つの考えを紐づけているのだとわかった。何よりも先輩が作品を紹介するときにとてもイキイキと自信を持って紹介していて熱意が伝わった。
<高2感想>
生徒①:STEAMの授業はほんとに全部が楽しくてめちゃくちゃ自分のためになって、STEAMの授業を通して物事の見方もガラッと変わったし価値観も変わったし、より良くなった。感覚とか色々な五感においても進化したと感じた。最後のボックスアートは自分的には今まで習ってきたことを総合して作った。見ている人の五感を刺激するような仕組みに仲間と話し合って途中アクシデントはあったけど作品を仕上げていくのはめちゃくちゃ楽しかった。自分をというか自分たちをすごい上手く表現出来たんじゃないかなと感じている。人間として進化した。けど自分はもうちょい行けると思ってます、個人的に。
【STEAM担当教員の感想】
山本 周:私たちは、生徒一人ひとりが“他者の目”ではなく、“自分の内なる感覚”を信じて表現できるようになることを大切にしています。デザインは技術だけではなく、自身の感性や葛藤、そしてその場で感じた違和感すらも含めて、「今、この瞬間の自分」と向き合う営みでもあります。
諸橋 陸:同じものを見たとしても、感じ方が違うこと。似た感情をもっていても表現の仕方が違うこと。自分の感覚と他者の感情と、出来上がっていくモノ。異なるもの同士が混ざり合っていくときの、心地よい気味悪さをもって完成されていく空間は、まさに一年を締めくくるに相応しい作品でした。
伊藤隆之:芸術(美術)という切り口から身の回りの世界や自分を見てみる。STEAMで育みたいのは、視点をたくさん増やすこと。また、見た、感じた、を純粋に問い直すこと。私たちの感覚を刺激するものとは何なのか。創る、楽しい、の原点をワクワクしながら学びたい。そして表現したい。それぞれの感性で浪漫を探究してほしい。
【それぞれのキックオフ】
『観察 to 想像』
このワークショップは、身近な植物をじっくり観察し、その形や特徴から自由に想像を膨らませ、新たな物語や名前を創造する体験型プログラムです。参加者は、観察を通じて得た発見をもとに、植物の生態や背景を自由に想像し、オリジナルの名前をつけることで、見えないものを想像する楽しさを体験します。
このワークショップは、観察力と想像力を育むことを目的としており、子どもから大人まで楽しめる内容となっています。参加者は、植物の観察を通じて得た気づきをもとに、自由な発想で物語を創作し、創造性を高めることができます。
『美術キックオフ・色と光の三原色』
「色とは?」の問いからはじまるSTEAM(美術)。色の起源や画材について考えた後、色相環も参考にしながら、まずは色を作ってみる。「紫や黒って作るの難しい...?」そんな声も聞こえる中で、生徒それぞれが試行錯誤しながら混色実験に向き合います。