【高校GIC・宗教文化ゼミ】OMFインターナショナルを訪問、ミャンマーの課題を見つめる
10月26日(土)にOMFインターナショナル(国際福音宣教会)を宗教文化ゼミのメンバーで訪れました。宗教文化ゼミでは、「当事者性を伴った社会を作るために私たちは何ができるのか」という問いを元に活動を深めています。現在も多くの国で平和に暮らすことができない人々がたくさんいる中で、日本に住む私たちは、それを自分ごととして捉えることができません。その歯がゆい思いから、私たちは、innore designを始めました。
innoreは「いのり」と読みますが、innovationとreを掛け合わせています。新しいアイディアから社会的意義のある価値を創造し("innovation")、再起("re")のために継続可能な支援を目指しています。特にミャンマーに関心が高いメンバーがおり、ミャンマーの平和を祈りゼミとして活動をしていきたいと願っています。
そんな私たちは、東アジアの人々への宣教を使命としているOMFとつながることができ、今回の訪問が実現しました。まずは、OMF代表の佐味湖幸先生から、OMFの紹介と今回特に注目したミャンマーについての話を聞きました。その後、先生のつながりで2名のミャンマーの方々からお話を聞く貴重な機会を与えていただきました。
ミャンマーのお二人が、印象に残ることをたくさんおっしゃっていました。
①日本という国
「日本では、頑張れば何でもできる。ミャンマーでは、いくら頑張ってもできないものはできない。」
「日本では、何でも選ぶことができる。ミャンマーでは何も選ぶことができない。」
②ミャンマーという国
「私たちは、ミャンマーでカゴの中に閉じ込められている鳥みたいなものだった」
「日本に来て、初めて自分の国を客観的に見ることができた。」
③クーデターがもたらしたもの
「クーデターから4年たったが、まだ落ち着いてはいない。この4年間、学校はやっていない。再開していない。」
「理由は何もないが、突然村が襲われ、子供が殺される。」
④私たちにできること
「祈りと募金が唯一私たちのできること。日本に住んでいるミャンマー人も支援しかできない。」
その他にもミャンマーの現状や、日本におけるミャンマーの方々の生活、ビザの問題、難民の問題、まさに今直面している問題を共有してくださいました。
OMFの佐味先生からも多くの重要なことを教えていただきました。
①なぜキリスト教を伝えるのか
「神様が創造された世界が崩れている。人の形が壊れている。それを回復させる働きが私たちのミッションです。自然環境、人間関係、戦争・・・これらは罪の性質によって痛んでおり、苦しんでいて、壊れています。その回復のために自分は遣わされています。」
②宣教に行くにあたって何が大切か
相手を尊重すること。言葉と文化の学びが最も大切。教えてあげるのではなく、教えてもらう。謙虚になって現地のことや現地の人々のことを学ぶ姿勢が最も大切です。
佐味先生ご自身の献身の証を伺うことが出来、そこまで熱心に活動する背後に何があるのかを学ぶ機会になりました。
これらの言葉を受け取った私たちは、色んなことを考えさせられました。
私たちがこれからできることを模索する生徒もいれば、宗教とはいったい何かを考える生徒もいました。新しいつながりも築くことができました。視野が広がり、新たな展開に期待です。
スタートラインに立ったにすぎませんが、隣人愛を実現することができるように、今の私たちの全力を尽くします。(宗教文化ゼミ担当:伊藤大輔)