【高2理系化学】中和滴定、穀物酢のpHを定量しよう
高2理系選択の生徒全員が履修する理系化学の授業では、現在酸・塩基の総まとめに入っています。中学でも触れている内容ですが、正確な数値を求めることができる定量実験の中和滴定を、6月14日(金)に実施しました。
生徒たちは、滴定実験に用いる4つの器具の使い方や、なぜそのような使い方が必要なのかを確認しながら、正確に測定できるように丁寧に作業をしていました。
<市販の穀物酢の希釈>
ホールピペットを共洗いし、10mLの穀物酢をメスフラスコに移す。ホールピペット内を水で洗浄し、洗液もメスフラスコに加え、100mLの標線まで水を加える。
<3回分の滴定溶液を取り分ける>
先に使用したホールピペットを希釈した穀物酢の溶液で逐一共洗いし、3回分の溶液をコニカルビーカーに取り分ける。指示薬としてフェノールフタレイン液を加える。
<滴定のための標準溶液を準備する>
事前に用意した0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で、ビュレットを共洗いする。
<中和点を求めるための滴定>
コニカルビーカーの溶液をビュレットにセットした水酸化ナトリウム水溶液で滴定する。3回の滴定結果を平均して、滴定量を確定する。
実験を経て、後日行った教室授業では、なぜそれぞれの器具で共洗いが必要・不要なのか。また今回の実験から、どのような問題を作問することができるかを全員で考え、その問題を解く形式で実験のまとめを行いました。
問題集では1行で済んでしまう事柄の裏に、どんな実験の風景があるのかを体験したことで、生徒たちの科学的な好奇心が向上したことを感じた瞬間でした。(担当教諭・早川太脩)