【高校バドミントン部】絶対に全力で立ち向かう!都総体兼全国大会都東ブロック予選大会
6月2日(日)に高校生の都総体兼全国大会都東ブロック予選大会が、大森高校で行われました。この団体戦は、心に残る素晴らしい大会となりました。高校3年生にとって最後の試合となったからです。有終の美にふさわしい大接戦となりました。団体戦としても2試合勝ち進むことができました。惜しくも3試合目で負けてしまいますが、本当に大健闘でした。
まず1回戦は、正則高校との戦いでした。昨年好成績を修めている高校で、先輩たちが勝つことが出来なかった新宿高校を破り、上位に進出していました。そういう意味で、こちらとしては先輩たちのためにもどうしても勝ちたい高校でした。厳しい戦いが予想できたので、あらかじめ事前の試合結果を調査し、出場するメンバーを整えました。それでも、やはり皆が緊張した空気の中で試合に臨みました。
初戦の勝利が欲しい聖学院は、勝ちが計算できる石川君&槇本君ペアで挑みました。予想以上に手ごわい相手で、残念ながら完敗。しかし、ダブルスの2戦目は、エースコンビの北原君&星君ペアです。足が震える程の初戦でしたが、1試合目を見ていたからかエース二人は冷静に落ち着いたプレーを見せつけます。ストレートで勝ちをもぎ取り、1-1のタイに持ち込みます。続くシングルスは、高校からバドミントン部に加入した吉田尚晃君が出場しました。着々と力をつけた吉田君は、中学から続けていた生徒を打ち破ることができる程の実力を持っています。この大一番で粘り強いミスのないプレーで、2勝目をもぎ取ります。良い流れをそのままにダブルスで活躍した星君をシングルスで送りますが、惜しくも敗れ、最終戦に持ち込まれました。正則高校との最終戦は、ダブルス初戦で敗退した石川君にこの試合を託します。難なく第1ゲームは、取るものの、第2ゲームは奮わず、ファイナルゲームに突入します。21-18の大接戦で、見事に勝ち切り、聖学院に今大会初勝利をもたらします。事前の準備が物を言ったことは言うまでもありません。
続いて2回戦は、美原高校です。この高校とは1月の大会で勝ったことのある相手でした。少し安心できる部分ですが、油断は禁物です。初戦の疲れを引きずらないためにメンバーを大きく入れ替えます。初戦は北原君&星君のエースコンビの再来です。疲れが出たのか、かなり苦戦を強いられます。第1ゲームを落とすものの、第2、第3ゲームと大接戦を物にしました。北原君は部長でもあり、ここまで努力を怠らなかった選手です。それをいつもそばで見て支えてきたのが後輩の星君です。二人の息はぴったりで、疲れは見えたものの、情熱で1勝を得ました。第2ダブルスは、三根君&村井君ペアでした。村井君は、6年間で部活から足が遠のいたこともありましたが、持ち味の力強さでスマッシュを連発します。三根君は、賢いプレーが信条で、試合中でも自分のミスを修正できる選手です。十分に持ち味は発揮したのですが、わずかに届かず敗戦となります。第1シングルスは山元君です。練習はほとんど休むことなく、どんな時でも決してくじけることなく淡々と活動を続けた副部長です。第1ゲームは力を発揮できませんでしたが、第2ゲームでは意地を見せることができました。
1-2で後がない聖学院は、1回戦と同じく、第2シングルスとして吉田君、第3シングルスとして石川君を送ります。二人とも粘り強いプレーで、相手を寄せ付けず、連勝をすることができました。追い込まれてからの逆転勝利にチームの喜びもひとしおでした。
3回戦は、錦城学園高校です。例年東ブロックベスト8以上に入る超強豪校です。しかし、それに恐れる聖学院ではありません。相手の強さによってひるむチームではありません。中学生の時から高校生の先輩たちと共に練習をしてきたメンタルは伊達ではありません。第1ダブルスは初出場の栗原君&浜地君ペアです。二人とも6年間バドミントンに真摯に向き合ってきた選手たちです。残念ながら敗退してしまいますが、最後の最後まで食らいついた二人の姿は目に焼き付いて離れません。正則高校、美原高校の2戦で活躍したメンバーを次々に投入しますが、強敵の前に残念ながら打ち負かすことはできませんでした。その中でも第1シングルスの吉田君が、錦城学園戦で唯一勝利を収めることができました。大金星でした。3回戦目が始まる前に生徒たちが互いに言い合ったことがあります。「体力的にも、実力的にも厳しい戦いになるかもしれないが、絶対に全力で立ち向かう」その言葉通り、全ての生徒が最後の最後まで気を抜かず、感動的な試合を繰り広げてくれました。
今回の素晴らしい結果は、後輩のために練習の指導をしてくださったOB、そして、大会前に練習相手として駆けつけてくれた昨年卒業した先輩、シャトルなどの差し入れをしてくれた卒業生たちが後ろから支えてくださったからこそです。当日の試合も多くのOB、保護者、学年の先生方が応援に来てくださりました。高校3年生の生徒は6年間の最後の試合が最高の試合になりました。多くの支えがあったからこその部活動でした。感謝に溢れる6年間になったのではないでしょうか。この感謝を忘れずに次のステップに移してほしいと思います。(顧問:福地修二、福井純平、伊藤大輔)