【高1GIC】STEAM・卵テンペラ絵具をつくる
卵テンペラとは500年以上前に流行っていた古典技法のひとつで、ボッティチェリやフラアンジェリコらが描いた絵が有名です。人々の生活の中で手に入れられやすい卵を媒材(接着剤)とし、顔料と練り合わせて描画する絵画技法です。卵を媒材とした絵具は、乾燥して安定すると非常に堅牢で、油絵具のような黄変(油が茶色くなる)がしにくく、色鮮やかな色彩が保たれるとされています。有機物であるのに、保存性が高いのは意外なことです。
5月27日(月)の美術科・伊藤隆之教諭のSTEAM授業では、古典技法、そして本物(リアル)を体験してもらうことで、現代の技法とのつながりを考え、新しい価値やヒラメキを見出してもらうことを目的に、卵テンペラ絵具をつくりました。
卵テンペラ絵具を授業で体験するのはなかなか難しいところですが、伊藤教諭の熱意のもと、3年前から本校は実践しています。準備がとても大変ではありますが、自分自身が研究し続けてきた専門性が、学びのメソッドとして生徒に還元できるのはとても嬉しい、と伊藤教諭は話していました。
生徒たちは、ひとり1色、絵具を作ります。卵を割り、白身を落として黄身だけをつまみ上げ、爪楊枝で黄身の外側を破り中身だけを取り出す作業に大奮闘。取り出した黄身と顔料を混ぜ合わせて絵具にして、クラスメイトから別の色をもらいながら、絵を描いていきます。
今回の卵テンペラ授業は、STEAMの“A”の部分にあたりますが、美術、情報、哲学、理科の観点で展開されています。バラバラに散らかった点を拾い集めて、2学期からはその点が線となり、イメージが空間となり、生徒たちの思考をどんどん広げて取り組んでまいります。