【GIL】未来のゲームセンターをプロトタイピングでつくる
Global Innovation Lab(GIL)は、これまでロボコン制作、理科でピタゴラ制作を通じ、プログラミング、ものづくりの基本スキルとマインドなど生徒たちの「創り出す力」を育成して来ました。そのような活動を経て、今年度は自由なテーマかつ6日間の長期プロジェクトで、手を動かして、仲間と共に考えながら、自分の発想をカタチにしていくプログラムを企画しました。
また、今回は、プログラミングを「目的」ではなく「手段」として行います。プログラミングを用いつつもそれだけに囚われず、紙上での発想をしたり、アナログなモノを組み合わせたりする過程を重視しています。
そして制作テーマは、「未来のゲームセンターを作る」。最終日であるDay6では、参加した中2・中3生徒が自分たちで作った「未来のゲームセンター」を、中1生徒たちに体験してもらう予定です。
主な進行目標は、以下の3段階で設定します。
① VIVIWAREを使いこなせるようになる
② VIVIWARE×モノで新しいゲームを発想する
③ 実際に制作してみる
【Day1の概要】
Day1では、上記①を主軸に置き、導入のワークショップを行いました。VIVITAの嶋田さま・新居さまにご協力いただきながら、始めにVIVIWARE cellの種類とはたらきを学びました。その後、大学生が作成した4つのプロトタイプに班の中でわかれ、各々が各プロトタイプのプロとなることで、一人1つのcellは実際に使いこなせる状態を目指しました。最後は子どもたちに自由にシェアしてもらいながら手を動かしてもらい、プログラミングの可能性を体験してもらいました。
【Day2の概要】
Day2では、主に「Day1の復習」「アイデア出し」「実際にプロトタイプを作ってみる」を行いました。生徒の学ぶ意識に対する自由度を向上させるため、できるだけ自由な時間を設けました。また、エイドステーション(材料を購入できるエリア)を設置しました。そこにある材料を使用し、輪ゴムと割り箸でゴム鉄砲ができるという経験から射的を作る班も出てきました。イチから新しいプロダクトを作るのではなく、彼ら自身の経験値からヒントを得ることで思考が活性化され、そこから新しい発見が出てくることを実感できる瞬間でした。
【サポートしている大学生の感想】
(黒沼くん)
今回のGILではアイデアを具現化し、一部を自動化することで生徒たちの持つ可能性と技術力をともに実感することが大切だと思います。ここで大切になるキーワードが「一部」で、全てをプログラミングで便利にするのではなく、一部を便利にすることで自分たちにもできることがあることを知ることが大切だと考えます。
(小川さん)
私は、可能性を秘めたプログラミングを知ってほしい、そして、それを自己表現のツールとして使いこなせるようになって、「らしさ」を見つける一助となってほしいと強く考えています。参加してくれる一人ひとりが、いかに自分の色を引き出すか、サポートさせてもらいました。私自身も生徒たちの輝く目から、プログラミングのみならず「創り出す」ことの大きな可能性に気付かせてもらうことができました。
【今後の予定】
Day3から本格的に制作段階に入ります。前回50円分だったグッズの購入費(仮)も3,000円分と大きくなり作れる範囲が大幅に広がり、アイデアを中学生がどのように表現していくのかとても楽しみです。学ぶ中学生とサポートする大学生という構図ではなく、両者とも一つの同じ目線で活動し本当の意味で新しいゲームセンターができることを楽しみにしています。
GILも本校の全体の教育活動に合わせて、転換期を迎えております。日々の学習活動や中1年次のGILから今後のストーリーを描きながら、目の前の生徒たちのニーズに合わせつつ、カリキュラム作成から運営までサポートしてくれている大学生たちとも協力しながら、新たな学びの形に挑戦しております。生徒たちの自由な発想に驚きと感動の連続で、Day6の発表会がとても楽しみです。(担当教員・山本 周)