【中3国語】アクティブ・ブック・ダイアローグ®で言葉を啓く
アクティブ・ブック・ダイアローグ®(略称ABD)とは、読書が苦手な人も、本が好きな人も、短時間で読みたい本を読むことができる全く新しい読書手法です。1冊の本を分担して読んでまとめる、発表・共有化する、気づきを深める対話をするというプロセスを通して、著者の伝えようとすることを深く理解でき、能動的な気づきや学びが得られます。中3の国語では、この手法をつかって授業を展開しています。
国語科の主任である島立光人教諭は、授業の目的を次のように話しています。
国語の授業は言葉を啓(ひら)くことが目的であり、「読む」「聞く」「書く」「話す」の四つの活動に取り組んできました。言語能力は個人的な思索や自己の想いを表現するためのものであると同時に、他者とつながり互いの想いを共有するためのものでもあります。その力を啓くために、一人で読書したり、沈思黙考したり、スタンドアロンな方法ももちろん重要です。しかし、チームで共に学び合い、他者との関係性を構築しながら、対話的で深い学びを行うことができたならば、言葉を啓く学びはより多様で楽しいものになるのではないでしょうか。
4月26日(水)1限のC組の授業では、課題図書である『激変する世界で君だけの未来をつくる4つのルール』(尾原和啓・著)を事前に読みとき、その4つのルールごとにグループ分けをして、自分が担当する章段を読み直し、筆者が説いているのはどのようなことか書き出し、この章を読んでいない人たちに説明をしました。
疑問に思ったこと、よくわからなかったこと、筆者の意見に納得できなかったところなども話しました。生徒の中には、自身の体験を交えながら筆者の言葉を伝えようとしている者もいました。
それぞれ発表が終わると、iPadを使ってロイロノートに提出するため、入力作業に取りかかりました。他の人の説明を聞き、自分のまとめた内容を修正しながら、作業を行いました。
島立教諭は、「ともに」言葉を啓く、この「ともに」の部分を重要視し、今回ABDの手法を用いたそうです。文章の深い読解と自己の気づきの説明、そして他者との共有という「言葉を啓く」うえで大切な要素をいくつも両立させながら、生徒たちが達成できるように導きたいと話していました。