【教職員研修】「探究を何のために使うのか?」の問いに向き合う
本校では、毎年夏休み期間中を利用して、教職員研修会を行っています。研修会では「社会の尺度ではなく、生徒たちに本当に教えたいこと、どう成長してほしいか」がこめられた授業をデザインするための、知恵とスキルを共有します。
本年度の目的は、「探究を何のために使うのか?」。本日行った研修会では、ここまでの挑戦(ストレッチ)の振り返り(リフレクション)をし、自分に必要な学びを選択してワークに取り組みました。取り組みは今日だけでなく、9月と2月の研修会にも続きます。
プログラム1:授業デザインシートのワーク
「生徒にこうなってほしい」という願いを明確にしていくことを目的に、職員室の自席でパソコンをひらき、デジタルホワイトボード Jamboard を使って取り組みました。一人で考えるだけでなく、周りの教員たちと雑談しながら進めていきました。
プログラム2:伊藤大輔校長による礼拝(講和)
講堂で、久保チャプレンのお祈りの後、伊藤校長からのメッセージをききました。伊藤校長は、エリ・ヴィーゼルの言葉「答えは人を分け隔て、問いは人を結びつける」を紹介し、世間の価値観や常識に捕らわれるのではなく、問うこと、自分で考え悩むことの尊さを説いてくださいました。
プログラム3:選択型ワークショップ
今日のために5つのワークショップを設定し、担当教員がファシリテーターとして登壇しました。
1) ICEモデル … 柞磨先生によるオンラインワーク
2) PBLのデザイン … 土屋先生・佐藤龍彦先生
教科中心ではなく、学習者中心で、PBLを体験するための授業デザインを考えました。クレイジー8を使いながら様々なアイディアをアウトプットし、学びの活動プランを実際に作りました。
3) ICTのスキルセット(G suite)… 山本周先生
オンライン授業でのおすすめツールを紹介。Jamboardなどを操作して、今やろうとしていることにICTを追加すると、わかりやすくなる・ラクになる・楽しくなる授業に変化することを体験しました。
4) ICTのスキルセット(i-Works)… 藤本先生
生徒はi-Padをどのように使っているのかを共有しながら、Keynote、iMovei、Clipsを操作して動画制作にチャレンジ。テクノロジーをつなげて創造するデザインを体験しました。
5) 評価(ルーブリック)… 玉木先生・伊藤航大先生
点数化・成績をつけるのではなく、求めている姿に対しての今現在の立ち位置を確認できる「成長の物差し」としてのルーブリックの作り方を共有しました。
「Only One for Others というビジョンを持つ聖学院として、それぞれの生まれもった“強み”を広げたり深めたりできる組織でありたい」と、研修委員の佐藤充恵先生は話していましたが、予想以上に1つ1つが魅力的なワークショップになった模様です。生徒たちが「Student」から「Learner」へ進化する姿に立ち会ってきている教員たち。研修会を重ねパワーアップをして、2学期・3学期に臨みます。