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人のつながり

今は二学期の期末考査が行われている最中です。未だ終わりが見えない、新型コロナウィルスに振り回されてきた2020年が、あと少しで終わろうとしています。3密(密閉・密集・密接)から始まり、ソーシャルディスタンス、クラスター、リモートワーク、オンライン授業、ステイホーム、Go Toキャンペーンなどなど、普段の会話に欠かせなくなった言葉になりました。

先日11月28日の学校説明会に来られた方とお話しする機会が与えられ、人のつながりについて考えさせられると共に、神の導きに目を向ける恵をいただきました。

この方の息子さんは私が教えた学年の生徒で、26年前に本校を卒業後ルーテル大学に進学し、国家資格を取得後、介護職に励んでおりました。キリスト教教育を受けて育ったので人のために尽くすことに抵抗が無かったようで、浪人中に起きた阪神大震災の時にはボランティア活動に飛んで行ったそうです。しかし、35歳の時、感染症バクテリアによりあっという間に天に召されてしまったとのことでした。死後に聖公会の洗礼を授けていただいたそうです。今回説明会に来られたのはお孫さんの受験のために、娘さん(亡くなられた息子さんの妹)に同伴して来られたのでした。この方のご主人の弟にあたる方も1976年の本校の卒業生で在学中は山岳部に所属し、戸邉治朗前校長に大変お世話になったとのことでした。今回も本校の教育に感謝して下さっていて、お孫さんの受験校として本校を選んでくださり、3人目もご縁がありますようにお祈りしていると話しておられました。

本校の教育(Only One for Others)の種まきが、卒業生やご家族の方々の心の中で成長し実を結んでいることを見させていただき、神に感謝を捧げたいと思います。

今回のように、自分では気づかないところで人はいろいろな関係でつながっているものだと知らされます。その背後にある神の導きに目を開かれる思いがします。一日一日の生徒とのつながり方、接し方が後々のつながりにも関係していくものだと感じさせられました。

「あなたのパンを水に浮かべて流すがよい。月日がたってから、それを見出すだろう。」(コヘレトの言葉11章1節)

「涙とともに種を蒔く者は、喜び叫びながら刈り取ろう。種入れをかかえ、泣きながら出て行く者は、束をかかえ、喜び叫びながら帰って来る。」(詩篇126編5-6節)