【授業now】高Ⅱ 現代社会でディスカッションの授業、哲学対話を実施
高2の現代社会の授業では、ジレンマの生まれる問いについて討論を行っています。授業の構成は、生徒は事前に配布された「新聞プリント」と「授業プリント」を読んできた状態で、その日に扱う「問い」への賛成意見と反対意見をグループで内で5分間「ヌケ」「モレ」なく出しきります。その後、担当教諭が15分間程度でパワーポイントを用いてレクチャーし、15分程度でいよいよ全体ディスカッション。発言をしない間は、他の生徒の発言内容をよく聞き、討論内容をメモします。最後の10分間でジレンマクエスチョンへの自分なりの解答を150字程度で記述します。4月、5月には以下のテーマでディスカッションを行いました。今後も現代社会の単元と並行しながらテーマを設定し、自分達の学びが社会とつながっている実感をもってもらいたいと願っています。
1.ハゲと呼ばれ平手打ちの教室について、賛成か反対か?
2.選挙権を18歳から認めるべきか?
3.カルネアデスの板の事例について有罪?無罪?
4.天皇が外国に訪問することは認められるか?
5.婚外子相続規定は憲法違反か?
6.死刑制度について賛成か反対か?
7.公立高校で国家「君が代」斉唱の際に、起立しない教員に処罰をすることはできるか?
8.公立学校が東大合格ならば生徒に100万円を支給する制度をつくることは認められるか?
9.担任が我が子の入学式に参加するために、教え子の入学式の日に欠勤することは認められるか?
また、昨年度から授業に哲学対話を取り入れています。哲学対話とは「何を言っても問うてもいい場。他の人と一緒に話しながら、考えを深め、広げること。思考力、表現力、課題発見力を養うとともに、積極性、自律性、主体性がおのずと育っていく」ものです。ディスカッションやディベートのテーマの設定は授業担当が行なうことが多いですが、哲学対話では「自分達の問いたいことを問う」ことが特徴として挙げられます。現代社会の授業では、ディスカッションと哲学対話を両輪として実施し、生徒達が「考える楽しさ」を感じてほしいと願っています。