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【全校礼拝】第107回生 菊地信行先輩による奨励 

11月21日(月)朝の全校礼拝  卒業生第107回 菊地信行先輩による奨励

「神を仰ぎ 人に仕える」   マタイによる福音書20章26節〜28節

みなさん、おはようございます。2013年度卒業生の菊地信行と申します。今日はこのように母校で在校生のみなさんにお話しする機会が与えられたことに感謝です。

みなさんは、学校法人としての聖学院のスクールモットーというものをご存じでしょうか。「神を仰ぎ 人に仕える」という言葉です。今日は、この「仕える」ことについて、みなさんにお話をします。

これから、大人になるにつれて、皆さんが求められるようになること、皆さんができるようにならなければならないことは何だと思いますか。それは人に「仕える」ことです。なぜなら、「仕える」ことなしには、どれほど小さなコミュニティでも成り立たないからです。それでは、「仕える」ためには具体的にどうすることが必要だと思いますか。人に「仕える」ことというのは、わかりやすい言葉に置き換えるとしたら、相手のために最善を尽くすということになると思います。しかし、本当に必要なことは、目上の人にだけ奉仕するのではなく、周りにいる一人ひとりに仕えることであると思うのです。

みなさんは、サーヴァント・リーダーシップという言葉を知っているでしょうか。私は大学に入ってから、この言葉をよく聞くようになりました。サーヴァント、という単語の意味は奴隷です。聖書に出てくる奴隷というのは、社会の底辺で仕える人で、主人とその家族の財産として扱われました。つまり、サーヴァント・リーダーシップとは、リーダーが自ら人に下に立って仕える姿を通して、組織や団体の中で中心的な役割を担っていくことであると思います。

聖書の箇所には、偉くなりたいものは、みんなに仕えなさいと書かれています。ここには人の下に立つリーダーとしてのあり方が語られています。少し想像してみてください。人に指示だけ出して、何も動こうとしないリーダーと、誰かのために一生懸命はたらいているリーダー。みなさんだったら、どちらのリーダーについていこうと思うでしょうか。大半の人は、誰かのために動いてくれる人と一緒にいたいと考えるのではないかと思います。

人に「仕える」というのは、簡単にできることではありません。それでも私は、今ここにいるみなさんには、それができると思っています。それは、聖学院が人に仕えることを、何よりも大切にしている学校だからです。今、みなさんが当たり前だと思って受けているものは、決して当たり前なことではありません。今はわからないかもしれませんが、いつか必ずみなさん自身が求められる時がきます。その時にこの場所で培ったものの大きさと大切さに気付けると思います。

聖学院は本当にいい学校です。

これからの学校生活、毎日がみなさんにとっての貴重な時間になります。

一日一日を大切に、何事にも全力で取り組んでほしいと思います。

~祈り~

※スペースの都合上、一部省略しています。