入試・説明会情報

第5回思考力セミナー報告

今回のテーマは「上手にメモしよう」でした。
「説明」をメモする→模範メモから学ぶ→「会議」をメモする→リスクを洗い出し、対処法を決める→学びをふり返る
以上の工程で展開させました。

「発見体験」
セミナーは4人1組のチームを組んで行われます。チームメイトのメモと自分のメモを見比べたり、模範メモ例を参照したりと、他者との比較によって気づきを得る活動をしました。
セミナー前半の課題は「説明のメモ」でした。受講者は「上手な写真の撮り方」という説明を聞き取り、ワークシートにメモしてゆきます。
上手に聞き取るためには、要点と補足とを区別して聞くことが大切です。説明の全体像を意識しながら言葉を位置づけてゆくことが求められます。

本校の高校3年生から上手にメモするコツを3点伝えました。

「シェア体験」
セミナー後半は「会議のメモ」をテーマに展開しました。
今回のセミナーには架空のストーリーが設定してありました。
「修学旅行の一日、滋賀県近江八幡市でチーム別調査活動を行うための事前学習」というものです。
「シェア体験」では、「4つの役割を決める」というワークを行いました。調査活動が円滑に進むようにするには、どのような仕事が必要なのか? ブレーンストーミングを行い、発せられた言葉を次々とメモに残してゆきます。時間を区切って役割を交代し、全員がメモ係を体験できるようにしました。

「新たな問いの探求」
実際の調査活動ではどのようなトラブルが起こり得るか? リスクの想定とその対処法について話し合いました。誰が対処するのか、というところまで決めるようにしました。

近江八幡市には建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズ設計した建物が遺されています。聖学院の旧校舎はヴォーリズの設計によるもので、また、現校舎も「一粒社ヴォーリズ建築事務所」によって設計されました。つまり、近江八幡市には本校校舎のルーツがあるのです。
調査内容は「ヴォーリズ建築デジタル図鑑」にまとめ、優秀作に選ばれたら学校のホームページに掲載する、という設定を説明したところ、受講生の何人かはこの行事が実際にあると思ってくれたようでした。
今回のセミナーでは、メモをとる技術の他に「上手な写真の撮り方」や「近江八幡とウィリアム・メレル・ヴォーリズ」を紹介することもできました。受講生のワークシートを見ると、そちらにも関心をもってもらえたようです。受講生のみなさんが行った会議ができて、調査結果を上手にまとめることができたら、すばらしい「デジタル図鑑」を見ることも夢ではなさそうです。